ピンピンコロリ大作戦理論編

高齢者の最期まで自立生活のためのジェロサイエンス

【はじめに】

生きとし生きるものは、みな老いる。しかし!ヒトと同じほ乳類であるネズミの研究では、老いの速度を遅らせたり、若返らせたり(逆噴射だ)することが、今では達成できているのだ!ビックリでしょ。だって、歳をとるのは一方向に進むだけでタイムマシンにでも乗らない限り若返るなんてことは、ありえないと思われていたのだから。
この驚くべきネズミでの研究成果(多くの研究はネズミだが長寿動物であるコウモリやハダカデバネズミやショウジョウバエや線虫等の動物たちや酵母すらも長寿研究に貢献している)を人間で再現実装する学問「ジェロサイエンス」は、人知れず成果を出し続けているのだが、残念ながら現時点では、高齢者を青少年期まで若返らせたり、不老不死を実現したりはできない。それでも、老化を遅らせ、実年齢よりも身体機能を若く保つのは、可能なところまで来ているのだ。
今回は、この「動物で実現した老化速度を遅らせたり若返らせたりを人間でも実現しようとしている学問」=「ジェロサイエンス」に基づく科学的に正しい健康法を科学的に誤っている「抗酸化力の強い食品・サプリメントで若さをキープ」との対比で解説していく。高齢者が選択する健康法は、高齢者の貴重な貴重な最晩年の生活の質がかかっているのだ。慎重な検討が必要だ。本記事ではこの視点から何を選択すべきかの基準を提供する。本記事を最後まで読んでいただき今選択している健康法と比較して取り入れるべき健康法があったら、是非とも取り入れて頂ければ最高に嬉しい。また、取り上げた健康法の具体的な実践法については今後、次々に記事にしていく。

【ジェロサイエンス仮説】


まず図-1をご覧いただきたい。加齢性疾患という心疾患(心筋梗塞、心不全等)、がん、脳血管疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等)、肺炎、糖尿病の死亡率(縦軸)を年齢(横軸)に沿って見ると、年齢が上がるにつれて死亡率が上昇していることがわかる。このグラフでは死亡率は年齢に応じて直線的に上昇しているように見えるが、実際はそうではない。縦軸の死亡率は対数目盛りであるため、年齢に応じて死亡率は指数関数的に急激に増加している。このように高齢者になると各種疾患による死亡率が急激に上昇するのは、身体の老化が進み病気への抵抗力が急速に低下するためだと考えられる。(ここが重要なポイントである。老化は加速度的に進む。まだ大丈夫な間の早め早めの対処が極めて重要なのだ。)そうであれば、病気の発生の根底にある老化にブレーキをかけることができれば、これら多くの加齢性疾患の発症そのものを予防できるはずだとジェロサイエンス研究者たちは考えている(図-2-1)

これが「ジェロサイエンス仮説」である。言い換えると、「ジェロサイエンス仮説」とは、「老化は、多くの慢性疾患の最大のリスクである。この老化のメカニズムに直接働きかけて老化の速度を低下できれば、老化で駆動されている慢性疾患は一括して改善、逆転、予防できるとする考え」である。現状の医療の加齢性疾患への取り組みでは、1つ1つの疾患毎に医療を施すが、老化そのものに働きかけていないので、がんを治したかと思ったら次に心筋梗塞が、脳卒中が、と次々に襲ってくる。その都度、医療を施すことになる。これが、高齢者の増加とともに医療費が急増している理由だ。社会的な大問題だが、個人の幸福にとっても極めて重要な問題である。我々高齢者の切実な願いは、最期まで他人の手を借りない病気フリーの自立生活をすることである。ジェロサイエンス的アプローチでは老化のメカニズムそのものにアプローチして「老化の速度にブレーキをかける」=「病気への抵抗力をアップする」ことで最期まで病気フリーの自立生活を可能にしようとするものだ。(図-2-2)

ジェロサイエンス研究者たちは、これが可能だと考えている。その理由は、以下の科学的事実を知っているからだ。:並外れた長寿哺乳類であるハダカデバネズミやコウモリは、年をとっても病気をしない。また、元気な超百寿者(110歳以上の高齢者)も最期まで病気を知らない。(図-3)

それでは、以下ジェロサイエンスの世界を紹介していこう。

【若返りは起こる】

私は、以下の科学的事実を論文で知ったとき、腰を抜かすほど驚いた。それは「パラビオシス(並体結合)」という実験手法で、図-4のように老いたネズミ(マウス)と若いネズミ(マウス)を手術的に体側部で血管を結合し、血液を交流できる状態にすると、何と老いたネズミの脳神経、筋肉、血管が若返ったのだ!(出典1)

まるで、吸血鬼物語ではないか!こういう実験では、人間に換算すると何歳の若さの血液と何歳の高齢者の血液が交流したのか?どのくらいの時間の間交流して若返りが起こったのかを確認しておくことが重要だ。それは以下だ:若いネズミ(2-3月齢)はヒトの10-20歳相当。老いたネズミ(19-26月齢)はヒトの57-73歳相当だ。若返りが起こった血液の交流期間はネズミ5週間で、ヒトでは2.7年間に相当する期間だ(出典2)。そう、血液が交流するや否や一瞬で若返るのではなくジワジワと若返るのだ。いずれにしても、この実験は老化過程は死に向かって一方向にだけ進むのではなく逆戻りも起こるという革命的な見方をジェロサイエンス研究者に与えた。そして若い血液に含まれている「若返り因子」を抽出同定すれば、その因子を、高齢者に注入するれば、高齢者を若返らせることができるはずだ!とジェロサイエンス研究者の研究に拍車をかけたのだ。以下すぐに「若返り因子」物語に行きたいところだが、まず、世の中に浸透している「抗酸化サプリメントで若さがキープできる」とする考え方を検証していく。

【抗酸化サプリメントでは若さをキープできない】


「抗酸化サプリで若さをキープ!」という考えを説明すると以下だ(図-5)。

我々は、息をしないと死んでしまう。生命を維持するエネルギーを得られなくなるからだ。息を吸って酸素を全身の細胞に送り込む。そこでミトコンドリアがブドウ糖や脂肪酸を燃やしてエネルギーを得ている。この時、暴れん坊の活性酸素(✸)が発生する。こいつが細胞内にある分子機械(タンパク質、DNA, 脂質等で出来上がっている)や活性酸素発生源のミトコンドリア自体を傷つけてしまう。これが老化(分子機械の劣化による老化)だ。細胞内には、もちろん若いころには活性酸素を無毒化する酵素が十分に存在するのでそれほど活性酸素による老化は進まない(図-5右)。ただ年を取るとこの抗酸化酵素の力が弱ってくるので、活性酸素の量が増えてくる(図-5左)。そこで抗酸化サプリメントを外から補充すれば暴れん坊の活性酸素を無毒化できて若い時の活性酸素のレベルまで抑制出来て若さをキープできるというわけだ(図-5右)。 「なるほど」と思ったあなた。 この説明(図-5)には落とし穴があるのだ。だって、活性酸素の量が減っても、既に傷ついてしまった(老化してしまった)分子機械やミトコンドリアは元に戻らないから、老化したままなのだ。つまり、この理解の仕方ではパラビオシスでの若返りを説明できないのだ。それでは、実際に抗酸化サプリメントを摂取した人が長生きしたのか短命だったのかそれとも変わらなかったのかを医薬品の効果を確認するレベルのヒト試験(RCT)で確認した研究結果をプールしてメタアナリシスした結果を見てみよう (出典3;78ものRCT‐30万人以上のデータより導いた結論)。 結果は、ビタミンCは寿命に影響はなかった。ところが、ベータ・カロテン(体の中でビタミンAになるビタミンA前駆体)やビタミンEは寿命を短くしたのだ。この結果から毎日ビタミンAやビタミンCやビタミンEを「若さをキープする」ことを目的に摂取することはやめよう!逆効果だ!抗酸化サプリメントにはもう一つ困ったデメリットがある。有酸素運動をすると活性酸素が大量に発生するので抗酸化ビタミンを摂取しながら運動するのがいいといわれていたが・・・。ビタミンCとビタミンEを同時に摂取して有酸素運動すると、運動で得られる脳の老化抑制や骨密度の増強や筋肉の肥厚やインスリン感受性の改善のような運動による健康効果が見事にカットされたのだ(出典4)。何ということだ。健康のための運動の効果を台無しにして健康の邪魔をするとは・・・。
(注意)すべての抗酸化サプリメントがダメと決めつけているわけではない。抗酸化サプリメントは1つ1つ「健康寿命を短くしないかどうか」を検証すべきだと主張しているのだ。例えば、「アスタキサンチン」は抗酸化力が強いことが知られているが、同時に以下に出てくる「若返りの仕組み」の「オートファジー」を活性化することが分かっている。この効果が抗酸化力による健康阻止効果を帳消しにして健康寿命の延伸効果があるかもしれない。検証していただきたいものだ。この検証結果が出ないうちは、抗酸化サプリメントは敬遠したほうが無難だ。

 

【若返りの仕組み】

さて、細胞の中でミトコンドリアから発生する活性酸素が暴れて細胞内の分子機械やミトコンドリアを損傷するという話をした。我々の身体は37兆個の細胞という部屋に仕切られている(図-6)。

その部屋の大きさは細胞によって大小さまざまなのだが平均的には直径0.02ミリメートルだ。この小さな空間の中でミトコンドリアが活性酸素を出して、この部屋の中にある分子機械に損傷を与える。この部屋の中には直径0.006ミリメートルの細胞核という部屋がある。この部屋は細胞の中の分子機械を作るための設計図であるDNAが格納されている。このDNAも活性酸素で損傷を受けるがDNAの損傷は命にかかわるので迅速に修復される。しかし、その修復過程でエピゲノムと呼ばれている「遺伝子のどの部分を読み取ればいいのかの指示書」=「分子機械の製作指示書」の内容が書き換えられる。これが「エピゲノム老化」だ。細胞の細胞核の外は細胞質と呼ばれている。この空間では分子機械そのものが損傷される「分子機械老化」が起こる。
さて、いよいよ、「若返りの仕組み」を見ていこう。

細胞質内の劣化した分子機械は、拾い集められて袋の中に閉じ込められ、そこに消化酵素が注入されて原料レベルにまで分解される(図‐7 ① オートファジーと呼ばれている)。 この原料をもとの分子機械に再製造するのだが、その製造指示書であるエピゲノムが劣化(老化)していると老化した分子機械しか製造できず結局若返りは起こらない。ところが、細胞核内では「エピゲノム修復」というメカニズムで老化したエピゲノムが若いエピゲノムに修復されるので(図-7 ②)、無事、分解された原料をもとに、若い分子機械が再生製造されるというわけだ。この一連の仕組み全体が活性酸素による劣化を修復する仕組みになっている。我々の身体を構成している極微の細胞王国の中では日夜、活性酸素による劣化攻撃による老化を、修復力(「オートファジー」と「エピゲノム修復」)で反撃して若さを保っているのだ。(何という巧妙な仕組みだ!この仕組みは単細胞細胞である酵母でも持っている。ということは恐らく20億年ほど前の真核細胞登場時期くらいから先祖代々受け継がれ我々までつながっているということだ!というか、この修復力があるからこの地球上に命をつないでこれたのだ!) 若い時はこの「修復力」が健全なので劣化してもすぐに劣化部を修復して若さを保っているのだ。ところが年を重ねるとこの「修復力」が弱ってきて老化した分子機械や老化したエピゲノムが蓄積してしまうのだ。ということは・・・「若返り」とは「修復力の再活性化」のことだとわかる。「パラビオシス」での若い血液に含まれている「若返り因子」は、この老化した「修復力」を回復していたのだ。また「抗酸化サプリメント」で健康寿命を短くするベータ・カロテン(ビタミンA)とビタミンEは、油に溶けやすいので恐らく細胞の中まで到達でき、細胞内の活性酸素を消去することで「修復力」を弱めているのだ。(例えば劣化ミトコンドリアが活性酸素を大量に出すとオートファジーが活性化されて劣化ミトコンドリアを分解できるがこの活性酸素を抗酸化ビタミンが消失させると劣化ミトコンドリアがオートファジーされずに生き残ってしまう!のだ。)
「抗酸化サプリメント」に代わる「若さキープの方法」は、この「修復力の再活性化」ができないといけないと言うわけだ。それでは「オートファジー」「エピゲノム修復」を活性化するものには、どんなものがあるのだろうか?
「オートファジー」を活性化する方法は、いろいろ分かっている。食品成分では納豆に多く含まれている「スペルミジン」が有名だ。医薬品では「ラパマイシン」(免疫抑制薬として使用されている)や「メトフォルミン」(糖尿病治療薬として使用されている)が有名だ。生活習慣では、「カロリー制限」「絶食」「運動」が有名だ。特に「ラパマイシン」は強力で4系統雑種ネズミ(ヒトも雑種なので実施する動物実験で最も高い基準のテスト)の寿命・健康寿命を延ばすことが確認されている。(「ラパマイシン」は「オートファジー」の活性化だけしかしないはずなのに若返りが起こるということは「オートファジー」を活性化すると「エピゲノム修復」の活性化も連動して起こることを意味している。)
一方、老化で弱った「エピゲノム修復」を活性化する方法も分かっている。それが実は「パラビオシス」での若い血液に含まれている「若返り因子」で、「エピゲノム修復」に必須の酵素「NAMPT」(nicotinamide phosphoribosyl transferase:ニコチナミド・ホスホリボシルトランスフェラーゼ)だったのだ(出典5)。タンパク質である酵素は通常、細胞に取り込まれないが、血液中にいる「NAMPT」は小さな油の袋(細胞外小胞と呼ばれている)の中に閉じ込められていて細胞の中まで酵素「NAMPT」を送り込めるのだ。この「NAMPT」含有の細胞外小胞は脂肪組織で作られ全身に供給されているのだ(出典5)。これが、高齢者では小太りの人のほうが痩せている人より長生き(出典6)の理由だと考えられる。「NAMPT」は、「エピゲノム修復」のみを活性化すると考えられているのだが、それでも「若返り」が起こるということは、「エピゲノム修復」を活性化すると「オートファジー」も連動して活性化されることを意味する。つまり「オートファジー」と「エピゲノム修復」はどちらか一方を活性化すると他の修復も連動して起こることを意味している。さて、この酵素「NAMPT」が細胞内で作り出す生体物質が、今サプリメント市場で話題の「NMN」だ(出典7)。市場にある「NMN」の品質は玉石混交なので、どれを飲めばいいのかは専門家に教えてもらったほうが良い。(第3者機関が、成分分析をして認証してもらうと消費者は安心して購入できるのだが・・・)その他、動物で健康寿命が延長することが確認されているサプリメントは「タウリン」(出典8)、「グルコサミン」(出典9)、「ローヤルゼリー」(出典10)「スペルミジン」(出典11)等がある。これらのサプリメントを継続摂取されておられる方は、体調が良いと実感しているし周りの人からも若いと言われているのなら、そのまま継続してほしい。
生活習慣では「カロリー制限」、「絶食」、「運動」が、「オートファジー」も「エピゲノム修復」も活性化することが分かっている。「睡眠」はあまり研究されていないが「7時間睡眠」が健康寿命を延長するので「修復力」を再活性化できるはずである。今後の研究を待ちたい。
(※)かつてNHKで長寿遺伝子を活性化する「レスベラトロール」が報道されブームになった。この「レスベラトロール」は「サーチュイン」という「エピゲノム修復酵素」を活性化すると期待されたのだが、その後、レスベラトロールはこの酵素を直接的には活性化する能力がないこと(出典12)、各種動物での一貫した長寿効果が認められないこと(出典13)、ヒトでは、腸からよく吸収されるが、腸・肝臓で代謝されて不活化されることから充分な効力は期待できないとされている(出典14)。これらのレスベラトロールに対する最新情報の記事を目にする機会はすくないので、まだ飲み続けている人は、この記事を機にもっと確率の高い健康法にシフトされることをお勧めする。

【本記事で書かなかった「修復力」】

我々の身体は、細胞内「修復力」だけではなく、「劣化した細胞を除去するアポトーシス」(最近アポトーシス以外にも多くの細胞のプログラム死が発見されている)と除去された劣化細胞を置換える「若い細胞を供給する組織幹細胞」という「修復力」も存在する(図‐8)。

この修復力が弱まって問題になるのが「老化細胞」や「慢性炎症」だ。この「細胞自体の修復力」については別記事にすることにした。

【まとめ】


最後までキレキレ、ボケなし病気フリーを望むなら
■「抗酸化サプリメント」はやめよう。
■健康寿命延長が少なくとも動物で確認されているサプリメントにしよう。(例、「NMN」「タウリン」「グルコサミン」「ローヤルゼリー」「スペルミジン」・・今後、これらのサプリメントの選択基準や1日摂取量について別記事にしていく。)
■生活習慣を見直そう。「カロリー制限」「絶食」「睡眠」「運動」による「修復力」を最大化する具体的な実践方法は、今後、別記事を書く。
■食事を改善しよう。別記事「健康寿命を延ばす食品・縮める食品」に書いたが「肉・加工肉中心食はやめて、魚肉・野菜・果物・ナッツ・全粒粉穀物・オリーブオイルが豊富な食事」に変える。
■「運動」については別記事「ご機嫌に体力がつくインターバル速歩」を参考にしてください。

【おわりに と 著者からのお願い】

本記事では、最後までキレキレ病気フリーでありたいなら「抗酸化サプリメント」はやめて、まずは生活習慣(「カロリー制限」「絶食」「運動」「睡眠」)を改善しよう。それぞれの具体的な実践方法については今後記事にしていく。「そんなの待ってられないよ」という人は、「カロリー制限」「絶食」「運動」「睡眠」を検索して適切な実践方法を生活ルーティンに取り入れてほしい。サプリメントについては専門家による慎重なチョイスが必要なので、別記事で選択基準の記事を作成する。
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【出典】

出典1 Conese M et al., 2017, “The Fountain of Youth: A tale of parabiosis, stem cells, and rejuvenation.” Open Med. 2017; 12: 376-383, https://doi.org/10.1515/med-2017-0053ga
出典2 Flurkey K et al: Chapter 20-Mouse Models in Aging Research. The Mouse in Biomedical Research 2nd edition, Vol 3: Normative Biology, Husbandry and Models.637-672, Academic Press, 2007
出典3 Goran Bjelakovic et al., 2012, “Antioxidant supplements for prevention of mortality in healthy participants and patients with various diseases” Cochrane Database Syst Rev. 2012 Mar 14;2012(3):CD007176. doi: 10.1002/14651858.CD007176.pub2.
出典4 Michael Ristow et al., 209, “Antioxidants prevent health-promoting effects of physical exercise in humans” Proc Natl Acad Sci U S A. 2009 May 26;106(21):8665-70. doi: 10.1073/pnas.0903485106. Epub 2009 May 11.
出典5 Mitsukuni Yoshida et al. , 2019, “Extracellular Vesicle-Contained eNAMPT Delays Aging and Extends Lifespan in Mice” Cell Metab. 2019 Aug 6;30(2):329-342.e5. doi: 10.1016/j.cmet.2019.05.015. Epub 2019 Jun 13.
出典6 Jiang M et al., 2019, “Dose-response relationship between body mass index and risks ofall-cause mortality and disability among the elderly: A systematic review and meta-analysis” Clin Nutr. 2019Aug;38(4):1511-1523. doi:10.1016/j.clnu.201
出典7 Qin Song et al., 2023, “The Safety and Antiaging Effects of Nicotinamide Mononucleotide in Human Clinical Trials: an Update” Adv Nutr. 2023 Nov;14(6):1416-1435. doi: 10.1016/j.advnut.2023.08.008. Epub 2023 Aug 22.
出典8 Parminder Singh et al., 2023, “Taurine deficiency as a driver of aging” Science. 2023 Jun 9;380(6649):eabn9257. doi: 10.1126/science.abn9257. Epub 2023 Jun 9.
出典9 Sandra Weimer et al., 2014, “D-Glucosamine supplementation extends life span of nematodes and of ageing mice” Nat Commun. 2014 Apr 8:5:3563. doi: 10.1038/ncomms4563.
出典10 Okumura N et al., “Royal Jelly Delays Motor Functional Impairment During Aging in Genetically Heterogeneous Male Mice” Nutrients. 2018 Sep 1;10(9):1191. doi: 10.3390/nu10091191.
出典11 Madalina Filfan et al., 2020, “Long-term treatment with spermidine increases health span of middle-aged Sprague-Dawley male rats” GeroScience. 2020 Jun; 42(3): 937–949.Published online 2020 Apr 13. doi: 10.1007/s11357-020-00173-5 PMCID: PMC7287009 PMID: 32285289

出典12 Pacholec M et al., 2010, “SRT1720, SRT2183, SRT1460, and resveratrol are not direct activators of SIRT1.” J Biol Chem 285:8340-8351, 2010. doi: 10.1074/jbc.M109.088682. Epub 2010 Jan 8.
出典13 Katie L Hector et al., 2012, “The effect of resveratrol on longevity across species: a meta-analysis” Biol Lett. 2012 Oct 23;8(5):790-3. doi: 10.1098/rsbl.2012.0316. Epub 2012 Jun 20.
出典14 James M Smoliga & Otis Blanchard, 2014, “Enhancing the delivery of resveratrol in humans: if low bioavailability is the problem, what is the solution?” Molecules. 2014 Oct 24;19(11):17154-72. doi: 10.3390/molecules191117154.

 

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