健康長寿戦略

最期まで元気戦略は本当が確定したメタアナリシス情報を基にしよう

確かな健康情報、本当の健康情報が重要なわけ

映画もスポーツも後半戦が面白い。人生も後半戦を面白くしたいものですね。
そのためには健康であることが最重要。私の場合、あと20年健康で生きれれば上出来。30年健康で生きれば快挙。この大事業に臨むにあたっては新幹線プロジェクトや月に人を送り込んだアポロ計画がとった戦略は参考になります。使用する部品は絶対に冒険しない。伝統的に使われてきて安全性が確実に保証されているものを組み合わせた。保証できない部品を使ってそこから全体が壊れることを避けるためです。壮大であればあるほど保守的なアプローチをとることが重要であることを教えてくれています。
だから人生の最後を健康に乗り切るプロジェクトも可能な限り確かな健康情報を組み合わせる道を選ぼうと思っています。そこで今日は、コロコロ変わる健康情報問題/どれが本当か教えて問題を解決するメタアナリシスについて書いていきたいと思います。

確かな健康情報、本当の健康情報とは

それでは、確かな健康情報とは如何なるものでしょうか。
昨日これがいいと言ってたものが今日は悪いと、コロコロ変わるのが健康情報のこまったところ。何が本当で何が嘘なのかが、わからないのが現状です。なぜこのようなことが起こるのでしょうか。それは健康に関する研究結果はまず最初、学会発表されます。この段階で、メディアに注目されて報道される健康情報があります。私は、この情報は「本当が確定した情報」ではなく「本当か嘘かが未確定の情報」に分類します。何故かと言いますと、学会発表は、学会に所属すれば誰でもほぼフリーパスで発表可能だからです。つまり他の専門家の批判を受けていない場合が多いからです。研究者は、普通、学会発表後に論文投稿します。この時、同一分野の専門家が通常3人、この論文原稿を批判的に読み、そこに書かれている結論が学術的にきっちりとした手順を踏んで作られたものかどうかを審査し、この審査に通って初めて論文は出版されます。
それでは、論文に書かれた健康情報はころころ変わらない確かな結論かと言うと、そうでもありません。その研究が、細胞や動物での研究ならヒトでも同じ結論かどうかは未確定です。ヒトで研究すると結果がひっくり返ることは、ざらに起こります。さらにヒトの研究でも1症例の報告では、○○が健康に良かったとは言い切れません。その一人の人が特殊なのかもしれません。でも、常に野菜を大量に食べる習慣のある人たち1000人のがんの死亡率と野菜をほとんど食べない人たち1000人のがんの死亡率を比較した研究をしたとします。その結果、野菜はがんの死亡率を抑えるという研究はある程度信ぴょう性があります。でも、まだ確実ではありません。それでは、どのような研究報告ならコロコロ変わらない情報になるのでしょうか?

メタアナリシスとは

野菜とがんの死亡率を調べた研究は世界各地で70以上の研究があります。これ等研究の80%は野菜ががんの死亡率を抑えると結論付けているのですが。12%は逆にがん死亡率を増加したと報告しています。あとの8%は野菜はがん死亡率とは関係なしとしています。これ等の研究結果の数値をすべてプールして、がんの死亡率との関係をメタアナリシスという統計解析手法で分析して野菜はがんの死亡率を抑えると結論付けられています。このメタアナリシスされた結論は5年や10年ではひっくり返らない確かな健康情報です。なぜかというと少々の反論論文が出てもプールして再解析したら同じ結論になるからです。
このメタアナリシスされた健康情報だけで何を食べたらいいのかに答えたのが、このブログ記事の知って得する食事の選択!健康寿命を延ばす食品vs縮める食品高齢者の「毎日お肉」は、「認知症・寝たきり」へ、一直線!や、このブログで紹介している「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」(津川友介2018年 東洋経済新報社)です。この本は画期的です。何百と言う英語論文を読まないと得られない結論を本にしてくれているのですから。
TV、インターネット、雑誌、本で流通する健康情報は、メタアナリシスされた情報が行きかっているのではなく多くはそれ以外の情報です。だから、健康情報はころころ変わると感じるのです。

メタアナリシスを補完する情報とは

ただメタアナリシスされている健康情報だけでは日常の生活で起きてくる多くの疑問に答えることができません。そこで私がとっている戦略は、「長寿の先輩の教えに耳を澄ます。」です。わたしは主に日野原重明先生を、お手本にしています。なぜかというと、ご自身が医師であり、健康に関する多くの本を遺されていて、なおかつ100歳を超えても現役の医師として活躍された。このような人が日本人でおられて日本語で多くの著作を残していただいたのは、非常にありがたいことです。例えば「日野原先生は肉を食べていた」だから私も。と言う方は多くおられます。でもちょっと待ってください。日野原先生ご自身が書かれた本を紐解いてみましょう。すると、肉(牛肉、豚肉)は習慣的に食べるのではなく魚介類を食べるように勧められています。このように、色々な疑問を持って100歳まで現役で人生の後半戦を戦い抜いた先人の残された著作を訪ね、メタアナリシスな情報を補完することで、人生の後半戦を楽しむための健康戦略としていくのが妥当だと思います。この戦略で役に立つ情報を、どんどん配信していきますので応援よろしくお願いします。

 

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